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35~55歳のミドルエイジの気持ちを理解し、キャリアサポートするヒント

組織/チームづくり

2022.06.24

 

こんにちは。多賀です。

リーダー研修をしている時、受講者から「自分よりも年齢が上のメンバーをどのようにサポートしたらいいのか?」という悩みを聴くことが多くあります。

特にモチベーションの低い年上メンバーを、どうサポートしたらいいのか、悩んでいる30代リーダーが多い印象です。

 

若手リーダーは、「年上メンバーにもっと楽しみながら仕事をして欲しい、そのために何ができるか知りたい」と願っているのに、年上メンバー自身は面談時に何も要望してくれないらしい。

そのため若手リーダーの想いが空回りしていて、どう扱っていいのか、腑に落ちない感じがあるのです。

 

そこで、今回こちらの本を読んで、ミドルエイジの気持ちを理解し、キャリアサポートに使えるヒントになりそうだと思いましたので、僭越ながら感じたことを書いてみたいと思います。
(あらかじめ断っておきますが、これから書くことは私の主観です)

 

活躍する若手社員をどう育てるか 山内祐平 編著
==>第2部 活躍する若手社員のパーソナリティ
====>第4章 若手とミドルエイジのパーソナリティの違い

 

 

上に載せた図は、「本人がどう自分を見ているか」「キャリアに必要だと思う行動」と「人事評価」を相対して示したものです。

さてまず、評価が中位・下位の人と、上位の人との自分のパーソナリティの捉え方に違いがあることがわかります。

上の図で言えば、数字が高いところだけを拾ってみても、人事評価中位は「真面目」、人事評価下位は「大人しい」です。
それに対して、人事評価が高位は「明るい」と自分を認識しています。

「真面目である」こと「大人しいこと」が評価に影響をしているわけではありませんが、パーソナリティによって評価が変わってしまうだとしたら、それは怖いことです。

一方で「真面目である」こと「大人しいこと」が、積極的に仕事や人に関わろうとしない姿勢に映るのであれば、そのよさは機能していると言えないでしょう。今の姿が望んでいる状態であるのか気になります。

 

また、キャリアサポートにおいては、下位や中位にいる人をどうすればいいのか、前述した若手リーダーのような立場の方は悩みます。
そこには、サポートされる本人たちがキャリアに対して意識していることと、サポートする側にギャップもありそうです。お互いの認識がずれているのであれば、頑張っても同じ方向には辿り着きません。

そのギャップ知るのに、下の表がヒントになるかもしれないので引き続きご紹介します。

中位・下位の人たちは「積極的に仕事に取り組む」ことが大事だと感じています。
それが自分に求められている事だと認識し、「人がしない仕事を率先してやる」のかもしれません。
そして「自分の意見を言う」「改善をする」「考えて行動する」必要があると捉えています。
それに比較して、上位の人たちは「ビジョン」「興味」「向上心」「まわりとうまく」と、全く違う視点を持っていることがわかります。

それでは、キャリアサポートはそうしたらいいでしょうか?

キャリアサポートするリーダー側は、概ね人事評価上位の方が多いと仮定した上で、もしかしたら、自分の認識だけを基準にして、やろうとしていないだろうか、と振返ってほしいところです。
「ビジョンや向上心がないことは、仕事に前向きではない」と判断してないだろうかと、考える必要はありそうです。

いきなり「ビジョン」や「向上心」と言われても、ピンと来ていないだけかもしれません。
そこに価値観を持たない方が、一定数おられるのも確かです。価値観の違いですね。
そういう言葉ではなく、違う行動で示しているだけかもしれないません。

明るく、積極性が表に見えないからと言って、仕事を疎かにしているとは言えません。

まずは本人たちが感じている「キャリアに必要な行動」の話を聞き、
例えば「積極的に仕事に取り組む」や「意見を言う」「改善する」「考えて行動する」であったのであれば、
それをどのように促していくかに取組んでみてはどうでしょうか?

 

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